松田美緒 (Mio), singer
土地と人々に息づく音楽のルーツを魂と身体で吸収し表現する”現代の吟遊詩人”。その声には彼女が旅した様々な地域の魂が宿っている。ポルトガル、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、ベネズエラ、ペルー、カーボヴェルデなどポルトガル語・スペイン語圏の国々で、ウーゴ・ファトルーソ、カルロス・アギーレなど現地を代表する数々のミュージシャンと共演。南米やヨーロッパ、韓国など世界各地で公演を重ねている。2005年にビクターよりデビューし、以来5作のソロアルバムを発表。2014年、3年がかりのライブとフィールドワークの集大成として初のCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』を発表。ブラジル・ハワイ移民の歌を含め、日本各地の忘れられた歌を現代に瑞々しく蘇らせた作品は高い反響を呼び、文藝春秋「日本を代表する女性120人」に選ばれる。2015年、3月、パリの高等社会学研究所の国際シンポジウムに招かれ、5月にはギリシャでも公演。第2回ヘテロトピア文学賞特別賞を受賞。
< 年譜>
《~2002年》
■学生時代、ポルトガルのファドと出会う。同時に様々な音楽にも接し、北米インディアン (1999年)や、ハンガリーのロマ(2002年)と音楽的交流を深める他世界各国を旅する。
《2003年》
■ファドに自己表現の形を見出し、この年、1年間リスボンに留学、本場のファドを習得すると同時に、ポルトガル語圏アフリカやブラジルまで音楽世界を広げる。
《2004年》
■大西洋の諸島国カーボ・ヴェルデに歌手として滞在。
■ブラジル、ミナスジェライス州の各都市の音楽祭に、ポルトガル語圏アフリカ諸国のミュージシャンたちと出演。
■活動の拠点をブラジルに移し、リオ・デ・ジャネイロにて、ポルトガル、ブラジル、カーボ・ヴェルデをつなぐ大西洋の歌を綴った1stアルバム 『アトランティカ』をレコーディング。
《2005年》
■六本木ヒルズ限定販売のミニアルバム『イグノポール(Ignoppor)』発売(4/21)、朝日生命CM曲に。
■8月『アトランティカ』リリース(8/24)。プロデューサーのホジェリオ・ソウザとバンドリン奏者ホナウド・ド・バンドリンを招き、大阪、東京にてデビューコンサートを行う。
■有線放送の番組Mintsのパーソナリティをつとめる。
《2006年》
■ハンガリーのブダペスト、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロでレコーディング。
■11月にブラジル北東部のリズムと物語をちりばめた2ndアルバム『ピタンガ!』をリリース。
■NHK-BS 「しぶやライブ館シング ・ シング ・ シング」 に出演。 共演はヤドランカ。
《2007年》
■3月より再びブラジル、アルゼンチンを巡る。7月にリオ・デ・ジャネイロでブラジル音楽の巨匠ジョアン・リラ(g)、クリストーヴァン・バストス(p)と、日本とブラジルの名曲を叙情的に歌う3rdアルバム『アザス』をレコーディング(10月3日リリース)。
■8月 鼓童の“アースセレブレーション”に出演。共演は鼓童、山下洋輔、ジョヴァンニ・イダルゴ、ザキール・フセイン、タマンゴ。
■『アザス』発売後の10~11月には同作を共同プロデュースしたジョアン・リラを日本に迎え、全国ツアーを行う。
《2008年》
■2月にポルトガル語圏諸国(ブラジル、ポルトガル、アンゴラ、モザンビーク、東ティモール)の大使館主催のコンサートをブラジル大使館で開催、ポルトガル語圏の国々の文化的、精神的繋がりや多様性を表現して大きな反響を得る。この時のライブ録音は『Live at Brazilian Embassy』として限定リリースされた。メンバーは鬼怒無月(g)、ヤヒロトモヒロ(perc)、江藤有希(vln)。
■3月 国立競技場で行われた日本vsアンゴラのサッカー親善試合でアンゴラ共和国国歌を独唱。
■5月 ブラジル移民100周年記念編集アルバム『ルアール』をリリース(5/21)。
■7~9月 ウーゴ・ファトルーソ&ヤヒロトモヒロのデュオ「ドス・オリエンタレス」の日本ツアーに参加。
■10月 リオ・デ・ジャネイロにてジョナサン・ノシター監督アメリカ/フランス/ブラジル合作映画『Gringos do Rio』(主演:シャーロット・ランブリング)に出演。
■11月 ブラジル、レシフェにてペルナンブーコ州日本移民50年記念のコンサートをする。
《2009年》
■1月 アンサンブル・エクレジアのCD「巡礼の歌」レコーディングに参加。ガリシア語の中世の聖歌を歌う。
■7月 ベネズエラのマンドリン奏者リカルド・サンドバルに招かれフランス・ツアーを実施。
■8月 ウーゴ・ファトルーソ、ヤヒロトモヒロと、4thアルバム『クレオールの花』をレコーディング。
■10月 リカルド・サンドバル&マティアス・コレの日本ツアーにゲスト参加。
■12月 白寿ホールで、ガリシアの中世の歌からポルトガルのファドに至る音楽の道をうたうコンサート。共演はつのだたかしとレオナルド・ブラボ。
《2010年》
■1月20日 4thアルバム『クレオールの花』リリース。
■1月末~ リカルド・サンドバル&マティアス・コレとベネズエラ・ツアー。
■8月 国際交流基金の企画により、南米ツアー。アルゼンチン、ウルグアイ、チリでコンサート。
■10月 同じく国際交流基金の企画で、南米アーティストを日本に招き東京・白寿ホールでコンサート。
■12月 ベーシストの沢田穣治とのコラボレート・アルバム『カンタ・ジョビン』をリリース。
《2011年》
■3月 南米アルゼンチン、ウルグアイにてレコーディング。ウルグアイとチリで公演。
■7月 ウルグアイ、アルゼンチン、チリ、ベネズエラで公演。ベネズエラでは、アンサンブル・グルフィオと共演し、大きな反響を呼ぶ。
■10月 5thアルバム『コンパス・デル・スル』をリリース(10/19)。
■11月 CHORO CLUBの武満徹トリビュートアルバム「武満徹ソングブック」のヴォーカリスタスの一人として、目黒パーシモンホールのコンサートに出演。
《2012年》
■1月 「日本のうた」ライブ第一弾を青山CAYでおこなう。
■3月 チリのサンティアゴGAMにて大使館主催のコンサートをおこなう。
■4月 ウルグアイのモンテビデオ国立ソリス劇場にウーゴ・ファトルーソとカンドンベグループREY TAMBORと出演。
■5月 ペルー、リマにて、ギタリスト、マリオ・オロスコとコンサートをおこなう。
■6月 稲垣潤一の最新アルバムに参加する。「男と女」をデュエット。6/13リリース。
■7月 ベネズエラのクアトロ奏者チェオ・ウルタード率いるアンサンブル・トラディショナル・ベネズエラの関東4公演にゲストとして出演。
■9月「日本のうた」ライブ第3弾。ブラジル日系移民の歌をとりあげる。
《2013年》
■2月・4月 2度に渡ってカーボ・ヴェルデ共和国でテレビ番組に出演、国を代表するギタリストBAUとライブをする。
■5月、6月、CAY「日本のうた」第4弾で、ハワイやミクロネシアの日本のうたをとりあげる。
九州ツアーをおこなう。
■6月 松田美緒&ビスコイット・グローボで東北ツアーをおこなう。
■7月 国際交流基金ソウル日本文化センター主催で韓国公演をおこなう。康津、全州、ソウルの3都市で4回の公演をおこなう。公演は好評を博し、康津郡より、康津の広報大使に任命される。
■9月 つのだたかしプロデュース「リスボンから船にのってvol.2」開催。東京のMUSICASAで2夜に渡って、地中海8カ国の歌をうたう。
《2014年》
■2月 明治ブルガリアヨーグルトのCM曲(作曲Coba)のポルトガル語詞を手掛ける。
■4月 長崎県野母崎町の青潮学園の愛唱歌(作曲 本間勇輔)のポルトガル語詞を手掛ける。
■9月 保谷こもれびホールで行われた「武満徹ソングブックコンサート」に出演。
■11月 ベネズエラから来日したトリオ・アルデマーロ・ロメロのツアーにヴォーカリストとして出演、ブルーノート東京などで公演。
■11月 NHKテレビの音楽番組『東北Soul』に出演。東北6県向けに放映される。(BSプレミアムで全国放送)
■12月 日本のうたプロジェクトの集大成であるCDブック『クレオール・ニッポン うたの記憶を旅する』を発表。東京sonoriumで発売記念コンサート。
《2015年》
■3月 パリのEHESS(社会学高等研究院)で行われた国際シンポジウムに招かれ、発表・公演。
■4月 『クレオール・ニッポン』発売ツアーを神戸、松江、岡山、福岡、長崎、大分など西日本各地で開催。
■5月 ポルトガルとギリシャを訪れる。ギリシャではラフカディオ・ハーンの生まれたレフカダ島でハーンの誕生日に公演。
■7月 NHK-FMの2時間番組『松田美緒の歌でつなぐブラジル・日本120年』の公開収録。8月に放送。
■8月 富山県のスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドに『クレオール・ニッポン』トリオで出演。
■9月 秋田県の上小阿仁村のKAMIKOANI PROJECTのクロージングイベントに出演。
■11月 『クレオール・ニッポン』京都・東京にて公演。